ドッペルゲンガー ~怪事件捜査倶楽部~。
要はズカズカと準備実のドアまで歩いていくと、勢い良くドアノブに手をかけた。

後から慌ててあかねと秋葉も合流する。

その二人と、遅れてついてきている由希を見つめながら、ドアノブを回しながら引いた。

「開けるよ!」

――ガチャ ガチャ ガチャ

「……ん? あれぇ? 開かない……」

『 え!? 』

「開かないんですけど、これ……」

「はあ!? マジで!?」

「うん」

要の苦笑まじりの残念そうな顔を見て、秋葉が呆れたようにどこか安心したように毒づいた。

「何だよ!やっぱりデマじゃん!誰かさんが開いてるなんて言うから!」

「何よ!?私のせいだって言うの!?……案外秋葉だって怖かったんじゃないの?」

「何だと!?」

「何よ!?」

「もう!二人とも止めなって」

要が呆れながら仲裁に入った時だった。

―― ギイイイイ ――

古びたドアの開く音がして三人が振り返ると、美出準備室のドアが開いていた。

その前には、由希が驚いた様子で立っていた。

「え?由希、何で開いたの?」

要が不思議そうに聞くと、由希も同じく不思議そうな顔をして

「あの……わかんない」と答えた。

「って! これ押して開くドアじゃん!!」

「ええ!?マジ!?」

「……かなめぇ~……?」

指摘したあかねに睨まれて、要は「えへへぇ~?おっかしいなぁ」と笑って誤魔化した。

「ささ!さっさと入ってしまいましょォ~!!」

話を逸らして中に入っていく要に呆れた様子で、あかねと秋葉は呟いた。

『ったく!』





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