太陽の竜と闇の青年
「まぁ、俺様同様、玄武殿とも仲良くしてくれよな!!」


僕はまた九尾の首根っこを掴んだ。


「さっきから俺様俺様って、九尾は何様のつもりなんだーい?それに、玄武のほうが偉いんだから玄武同様、俺様もよろしく!だと思うよ、普通はねー」


九尾はキッと鋭い目で僕をみた。


「うるせぇやい!!ルウ殿の弟だからって、偉そうにするな!」


僕はグッと手に力を込めて、ニッコリと微笑んだ。


「ん?何か言ったかなー?それに僕はルウの弟だけど、そこまで偉そうにしてないと思うんだけどー」


九尾は首をすくめて舌をペロッと出した。


「やっぱ、俺様フウ殿苦手だ……。ルウ殿~~、助けてくれ~」 


ルウのほうに両手を差し出して、九尾は助けを求めた。


ルウは笑いながら僕に言った。


「フウ、あまり九尾をいじめちゃダメだよ?」


僕は無精無精にうなずきながら九尾を放した。


「やーい。ルウ殿に怒られてやんのー」


放した瞬間、逃げてそう叫んできた九尾。


……やっぱ、アイツムカつく。


「神様なのに、幼稚こと言うなよ」


壱がイスに腰掛けながら九尾に向かっていった。


九尾は、壱の隣に行った。


「了解。ま、俺様神様だから幼稚く見えないだろうけど?」


壱は苦笑いを九尾に返していた。


……どうみても幼稚だろ。


僕はその言葉を飲み込んだ。
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