太陽の竜と闇の青年
太陽の竜~白虎編~
次の日の朝、私たちはまた船に乗り込んだ。
その時、牙城さんがお見送りにきてくれた。
「壱ー!!あまり人に冷たく当たるなよー!!」
楽しそうに笑いながら言ったその言葉は壱の心を暖かくさせたのか、壱は緩む口元をグッと手でおさえていた。
「牙城さーーん!!私、この国気に入っちゃった。また壱を連れて遊びに来るからー!!それまでに、この国をもっと、もっといい国にしててねーー!!」
私が笑顔で牙城さんに手を振りながらいうと、牙城さんは、自信満々に笑い、叫んだ。
「当たり前だー!!」
その時、強く風が吹いた。
ピンクの花びらが私たちを包む。
「綺麗………」
私がそうつぶやくと、隣に壱が立った。
「他国にはない、和国にだけ咲く花。それが桜。ルウの侍従と同じ名前だ」
壱をみると、まるで幼子を見つめるように優しい目をしていた。
「壱は、この花が一番好きなの?」
私は桜の花びらを一枚とって聞いた。
「あぁ。一番好きだ」
壱は目線を私に合わせるようにしゃがんだ。
「落ち着きのないお姫さんだが、楽しい旅になりそうだ」
壱は笑った。
私が今まで見た中で、一番楽しそうな笑いだった。
だから、私も今までで一番の笑みを返した。
「私も楽しみだよ」
すると、甲板にフウが出てきた。
「ルウ!ちょっと来てよー」
私は首を傾げながら、フウの元へと駆け寄った。
壱の横を通り抜ける時、壱は小声で私に言った。
「今さっきの笑みは、二人だけの内緒だ」
驚いて、フウにバレないようにチラッと壱を見ると、長く細い綺麗な人差し指を口に当てて、内緒、のポーズをし、意地悪く笑っていた。
その顔がいつもの壱じゃなくて、すごく幼い子のように見えて、私は緩む口元を必死におさえていた。
「ルウ、どうしたのさ」
フウがそんな私を見て聞いてきた。
私は慌ててフウの背中を押して、部屋の中に入るように進めた。
だけど、私だけがドキッとしているのは不公平だ。
私は扉を閉める時、壱を見て、同じようにした。
内緒のポーズで、意地悪く笑ってやったんだ。
そしたら、壱は私に微笑を返してくれた。
その時、牙城さんがお見送りにきてくれた。
「壱ー!!あまり人に冷たく当たるなよー!!」
楽しそうに笑いながら言ったその言葉は壱の心を暖かくさせたのか、壱は緩む口元をグッと手でおさえていた。
「牙城さーーん!!私、この国気に入っちゃった。また壱を連れて遊びに来るからー!!それまでに、この国をもっと、もっといい国にしててねーー!!」
私が笑顔で牙城さんに手を振りながらいうと、牙城さんは、自信満々に笑い、叫んだ。
「当たり前だー!!」
その時、強く風が吹いた。
ピンクの花びらが私たちを包む。
「綺麗………」
私がそうつぶやくと、隣に壱が立った。
「他国にはない、和国にだけ咲く花。それが桜。ルウの侍従と同じ名前だ」
壱をみると、まるで幼子を見つめるように優しい目をしていた。
「壱は、この花が一番好きなの?」
私は桜の花びらを一枚とって聞いた。
「あぁ。一番好きだ」
壱は目線を私に合わせるようにしゃがんだ。
「落ち着きのないお姫さんだが、楽しい旅になりそうだ」
壱は笑った。
私が今まで見た中で、一番楽しそうな笑いだった。
だから、私も今までで一番の笑みを返した。
「私も楽しみだよ」
すると、甲板にフウが出てきた。
「ルウ!ちょっと来てよー」
私は首を傾げながら、フウの元へと駆け寄った。
壱の横を通り抜ける時、壱は小声で私に言った。
「今さっきの笑みは、二人だけの内緒だ」
驚いて、フウにバレないようにチラッと壱を見ると、長く細い綺麗な人差し指を口に当てて、内緒、のポーズをし、意地悪く笑っていた。
その顔がいつもの壱じゃなくて、すごく幼い子のように見えて、私は緩む口元を必死におさえていた。
「ルウ、どうしたのさ」
フウがそんな私を見て聞いてきた。
私は慌ててフウの背中を押して、部屋の中に入るように進めた。
だけど、私だけがドキッとしているのは不公平だ。
私は扉を閉める時、壱を見て、同じようにした。
内緒のポーズで、意地悪く笑ってやったんだ。
そしたら、壱は私に微笑を返してくれた。