太陽の竜と闇の青年
「……ろ、…………ウ」
遠くで誰かの声がしている。
と、思ったら耳元で思い切り、
「起きろ!!ルウ!!」
という大声が聞こえた。
ガバッと身を起こした私の額と、私を起こすためにいたフウとの額がガツン!とぶつかり合った。
「いってぇー」
「いったぁー」
私とフウは額をおさえてうずくまった。
「何やってるんだ?」
壱が部屋に顔をのぞかせて眉をひそめていた。
その口にはハブラシがある。
「いや、何でもなーい」
私が笑いかけると、壱はふーん、と興味なさそうに洗面所に向かった。
すると、フウが恨むようにドアを睨んだ。
「羨ましいよなぁ。壱、顔だけはカッケェんだもん」
私はフウに苦笑いを返した。
「神様からの献上品じゃないの?」
フウは大袈裟に笑った。
「神様ってもしかして九尾?あっはっは!!じゃぁ、僕は遠慮したいねー」
……ここに故がいなくてよかった。
ホッと胸をなで下ろした私は扉のほうを見た。
「でも、壱って実はすごく心優しい人なんだよ」
すると、フウが私の顔をのぞき込むように見ていった。
「知ってるよー。僕も壱に助けられた。心のモヤモヤが消えた。アイツって結構聞くのが上手いよなー。何っていうかアイツに相談したら、自分の相談していることがバカバカしく思えてくるんだよな」
私はフウの目を見た。
「壱に相談したことあるの?」
すると、フウは苦笑いを返した。
「まぁ、ちょっといろいろあってねー。でも、壱は確かにいいヤツだ。ちょっと人を突っぱねてるところがあるけどね。だけど、壱は僕のライバルでもあるんだ」
「ライバル?」
フウと壱がライバルになる理由が理解不能。
「うん。壱は僕よりも強い。僕は壱を越えてみせる」
そーゆーことか。
私が一人でうんうん、とうなずいていると、フウが私の背中をバシバシと叩いた。
遠くで誰かの声がしている。
と、思ったら耳元で思い切り、
「起きろ!!ルウ!!」
という大声が聞こえた。
ガバッと身を起こした私の額と、私を起こすためにいたフウとの額がガツン!とぶつかり合った。
「いってぇー」
「いったぁー」
私とフウは額をおさえてうずくまった。
「何やってるんだ?」
壱が部屋に顔をのぞかせて眉をひそめていた。
その口にはハブラシがある。
「いや、何でもなーい」
私が笑いかけると、壱はふーん、と興味なさそうに洗面所に向かった。
すると、フウが恨むようにドアを睨んだ。
「羨ましいよなぁ。壱、顔だけはカッケェんだもん」
私はフウに苦笑いを返した。
「神様からの献上品じゃないの?」
フウは大袈裟に笑った。
「神様ってもしかして九尾?あっはっは!!じゃぁ、僕は遠慮したいねー」
……ここに故がいなくてよかった。
ホッと胸をなで下ろした私は扉のほうを見た。
「でも、壱って実はすごく心優しい人なんだよ」
すると、フウが私の顔をのぞき込むように見ていった。
「知ってるよー。僕も壱に助けられた。心のモヤモヤが消えた。アイツって結構聞くのが上手いよなー。何っていうかアイツに相談したら、自分の相談していることがバカバカしく思えてくるんだよな」
私はフウの目を見た。
「壱に相談したことあるの?」
すると、フウは苦笑いを返した。
「まぁ、ちょっといろいろあってねー。でも、壱は確かにいいヤツだ。ちょっと人を突っぱねてるところがあるけどね。だけど、壱は僕のライバルでもあるんだ」
「ライバル?」
フウと壱がライバルになる理由が理解不能。
「うん。壱は僕よりも強い。僕は壱を越えてみせる」
そーゆーことか。
私が一人でうんうん、とうなずいていると、フウが私の背中をバシバシと叩いた。