太陽の竜と闇の青年
「ってか、ルウ寝起き悪すぎー。僕何回呼びかけたと思うのー?」


私は額に手を当てて考え込む仕草をした。


「34回?」


適当に数字を出してみると、フウのデコピンが命中した。


「56回。過去最高記録だよー」


いちいち数えているんだ……。


なんて絶対に言えないね。


「ごめん。でも起きたからいいじゃんか」


私がにへらぁと笑うと、フウはため息をついた。


「そーゆー問題じゃないけど、ルウには何言っても無駄だからね……。さ、早く着替えてご飯食べにおいでよ。壱とジンとリクはもう食べたから後は僕たちだけだよー」


私は寝台から降りてフウに聞いた。


「え、待っててくれたの?」


フウは微笑しながらうなずいた。


「一人で食べるのは嫌なんだろ?もう一回食事しろって言われたくないからねー」


感動した。


なんていい弟を私は持ったのだろうか。


「鈍くさいんだから、さっさとしてねー」


……この一言がなければの話だけどね。
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