太陽の竜と闇の青年
「で?本当に来たってわけなのかい?」


鬼が私たちを見下ろして言った。


「うん。だからフィンドに会わせてよ」


私の言葉に鬼は顔をしかめた。


「やめてくれ。またフィンドと手を組んで超鬼たちを殺されてはたまらない」


その言葉に私は目を眇めた。


「どういうこと?」


「お前さんたちのせいで地獄の門は今死体だらけの上に、超鬼がいないからやっていけてねぇんだよ」


「彼女を殺したっていうのにか?」


私ではない声が後ろでした。


振り返るとフィンドがたっていた。


「フィンド!!!」


「マフィン!!!!!!」


マランの言葉に、フィンドは鎌を取り出した。


「もう一度言ってみろ。いくら鬼に勝ったからといって許しはしない」


……ん?


「どういうこと?」


私がフィンドをつついて聞くと、フィンドはマランを威嚇した。


「コイツが鬼の目を潰し、鬼をここに縛り付けている張本人だ。なぁ?ドクター・マラン」


私は驚いてマランをみた。


マランは私の目を片方の手で隠した。


「そんな目で俺を見るなよ。昔は荒れていたんだよ。マーダーフィーンドには悪いと思っている。だからマーダーフィーンドの目を見えるようにしに来たんだよ」


マランはそういうと、私の目から手をはなした。


「ルウ、見てろよ。俺だってやるときはやってやるんだよ」


マランはそう言うと、フィンドの目に両手をあてた。


「ホイミー」


そう唱えるとマランの手の内が緑色に光った。


すぐに光が収まると同時にフィンドの顔が笑みに変わった。


「見える……。見えるぞ!!」


初めて感じるフィンドの嬉嬉とした喜びだった。


そして、フィンドがこちらをみた。


「マラン、こいつの目もそれで治せないのか?」


すると、マランはニヤニヤと笑った。


せっかくの顔も台無しだ。


「治せる。その実験を今、マーダーフィーンドで試したからな」


その瞬間、フィンドの顔が怒りの顔にかわる。


しかし、マランはそれを気にせず私の目に両手を掲げた。
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