太陽の竜と闇の青年
太陽の竜~ジャリス編~
”おい、貴様。どうしたんだ ”
フィンドが私に声をかけてきた。
私は深くため息をつく。
さっきから同じ質問を何百回と聞いてくる。
フィンドって結構しつこい人なのかも……。
”もしかしてさっきの分身のことを気にしているのか?”
しかも何気正論をついてくる。
”何を恐れているのだ? ”
………………。
フィンドって、本当の人間だったらどんな人だったんだろう。
私は変な妄想をしてしまって苦笑いを浮かべた。
”フィンド ”
私が名前を呼ぶと、フィンドはあくびをしたかのように返事を返した。
”あ? ”
私はずっと不安に思っていたことを口にした。
”ジャリスが私の分身だってことは、私はジャリスだったっていうこと? ”
フィンドは黙ってしまった。
もしかしたら、それはフィンドも思っていたことなのかもしれない。
”私がジャリスだったら、竜の民で[刻破り]も使える私とそっくりのフウも扱えなかった四神が私だけが使えたことは合点がいく。でも、私が不安に思っていることはそんなことじゃないんだ……。ジャリスが私だっていうことはジャリスを蘇らせた時、私はジャリスに変わってしまうってことだよね?私の体はジャリスのものになってしまうってことだよね?となると、私の意志はどこに行くんだろう? ”
そのとき、フィンドが私の体からボンッとでてきた。
「なるほどな。それは正論だ。貴様がジャリスのために生きているのだとすればジャリスを蘇らせたとき、貴様の命はジャリスのものへと変わる。そうなれば貴様の意志は逝っちまうんじゃないのか?」
フィンドは長い指で上を指さした。
天国……ね。
「天国なんてもんあるのかな?」
私が首を傾げるとフィンドが噴出した。
何がそんなに面白いのかと眉をひそめると、フィンドは腹を抱えながらも声をだした。
「貴様、地獄は信じるというのに天国は信じないというのか?面白い奴だな。貴様は死んだとき、天国ではなく地獄を選ぶというのか!」
確かに……。
地獄があったんだから天国があって当然だよね。
そっかそっか。
フィンドが私に声をかけてきた。
私は深くため息をつく。
さっきから同じ質問を何百回と聞いてくる。
フィンドって結構しつこい人なのかも……。
”もしかしてさっきの分身のことを気にしているのか?”
しかも何気正論をついてくる。
”何を恐れているのだ? ”
………………。
フィンドって、本当の人間だったらどんな人だったんだろう。
私は変な妄想をしてしまって苦笑いを浮かべた。
”フィンド ”
私が名前を呼ぶと、フィンドはあくびをしたかのように返事を返した。
”あ? ”
私はずっと不安に思っていたことを口にした。
”ジャリスが私の分身だってことは、私はジャリスだったっていうこと? ”
フィンドは黙ってしまった。
もしかしたら、それはフィンドも思っていたことなのかもしれない。
”私がジャリスだったら、竜の民で[刻破り]も使える私とそっくりのフウも扱えなかった四神が私だけが使えたことは合点がいく。でも、私が不安に思っていることはそんなことじゃないんだ……。ジャリスが私だっていうことはジャリスを蘇らせた時、私はジャリスに変わってしまうってことだよね?私の体はジャリスのものになってしまうってことだよね?となると、私の意志はどこに行くんだろう? ”
そのとき、フィンドが私の体からボンッとでてきた。
「なるほどな。それは正論だ。貴様がジャリスのために生きているのだとすればジャリスを蘇らせたとき、貴様の命はジャリスのものへと変わる。そうなれば貴様の意志は逝っちまうんじゃないのか?」
フィンドは長い指で上を指さした。
天国……ね。
「天国なんてもんあるのかな?」
私が首を傾げるとフィンドが噴出した。
何がそんなに面白いのかと眉をひそめると、フィンドは腹を抱えながらも声をだした。
「貴様、地獄は信じるというのに天国は信じないというのか?面白い奴だな。貴様は死んだとき、天国ではなく地獄を選ぶというのか!」
確かに……。
地獄があったんだから天国があって当然だよね。
そっかそっか。