天使衣の悪魔(仮)
そして言われた通り叩く。

叩く。叩く…。蹴る…。

いくら叩いたって出てこないし、叩き過ぎで手が痛くなってきたから蹴り始めた。

「バンッ!!!」

その時急に開いた扉。

扉に蹴りを入れてたのにいきなり標的がいなくなったもんだからバランスを崩して倒れこんだ。


瞬間的に瞑ってしまった眼をあけると目の前には王子様…。

というか、

抱きしめられてる?

「キャー!」

びっくりしすぎてこっ声が…。

口を押えるとあきれ顔の王子。

「うるさい。俺の眠りを邪魔すんな。」

そう言い放つと手を放した。

支えてくれていた手がなくなるということはそういうことで…。

私は地面へダイブ。

その光景を見て

「フフッ」

っと鼻で笑われた。


王子様ってこんなんだっけと考えてたら、

「俺は王子様だけど王子様じゃない。」

神様この王子様は超能力者ですか?

王子様なのに王子様じゃないってなんですか?


「俺は超能力者じゃない。心を読むことはできるけどな。」

と言って近づいてきた。
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