天使衣の悪魔(仮)
「はぁ。」

とため息をついた来夢はこういった。

「一回会ってみればわかるよ。王子様だって24時間王子様やってるわけじゃないんだよ。」

何か知ってそうな感じ。

「あったことあるの?」

「毎日会ってるよ。家でね。」

王子様なんていないってなってもいいからその人に会いたい気がした。

「会わせて。」

びっくりした顔の2人。

「いややめたほうがいい。」

と必死の健人と、

「優乃の夢が崩れるから。」

とはぐらかす来夢。

絶対あってやるんだから。

先生が来るまであと15分。

説得しよう。

「ねぇ会わせて!」

「お願いだから!」

「なんでもするからぁ~!」

来夢にへばり付いて10分。

「分かったから!離れてっ熱い。」

やっと聞き出した場所。

屋上。

お礼だけ言って飛び出した教室。

あと5分で行けるわけない。

だって新入生だから~。

でも王子様に会えるなら。

それだけで走った。
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