天神学園高等部の奇怪な面々26
「秋帆君、雛菊ちゃんにせがまれちゃった?」

少しからかうように、秋帆の顔を見るアリスカ。

「ええ、まぁ…春の花見の時からの約束ですし…」

そう言って秋帆は、アリスカといい勝負の白い肌をほんのり桜色に染めた。

「雛菊ちゃんが物凄く張り切ってるんですよ…『ヒモビキニを見せるっていう約束を私に破らせないでよね!』って…」

ハレンチ極まりない水着姿を見せたがる彼女というのも、果たしてどうなのか。

「まぁ仕方ないよね…海水浴はビキニが作法って話だし…」

「は???」

スタイルはともかく、性格的には清純派のアリスカが、何かおかしな事を言ったような…。

耳を疑う秋帆に背を向け、アリスカは手を振って歩いて行った。

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