愛いっぱいCHU
「『あれ?沙都』じゃないよっ・・・ったく・・」

「もう朝なんだ・・」

「アンタ・・お兄ブツブツいってたわよ?夜中に叩き起こされたって」

あ、そうだ。私、先生のベッドに手をついて座り込んで寝てたんだっけ・・?


「あれ・・?先生の布団・・?これ・・」

そう、よくみたら私は先生のぬくもり感じるベッドの上にいた。

私・・どうして・・

先生・・ベッドに運んでくれたんだ・・。

「お兄が出かけるときアンタを抱きかかえてベッドに寝かせてたわよ。よかったわねー?」

沙都はまるで私の心の中を読んだかのように話してくれた。

「やっぱり先生がっっっ!?うれしいっ」

昨日の夜はホントに恋人みたいな甘い時間を過ごしてたんだ・・。

ほんの少しの優しさにも触れた・・。

・・てゆうか、恋人みたいなってゆうか実際恋人にしてもらってるんだけどね・・2番目のだけど。

「さっ、学校行くよっ、あすかっ」

「あっ、ごめん沙都、一回家によってもらってもいい??」

「えー?」

「ごめんーー、制服だけ着替え直したいーー」

「じゃ、早くいこっ」

「うんっ」

私は急いで沙都の家を出る準備をした。先生の部屋を出るのは名残惜しすぎるけどしかたあるまいっ。









「うわー、あすかの部屋かなりひさしぶりー」

沙都は私の部屋に入るなり部屋中を見渡しながらそう言った。

「ちょっとまっててねー、すぐ着替えるから」

私は制服をかけているクローゼットの扉を勢いよく開けた。

数ある服の中から制服を探し出す。

「あ・・れ?」

「ん?」

沙都が不思議そうな声を出してきた。
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