愛いっぱいCHU
つーことだ・・ねぇ・・。

・・って、そんな簡単に終わる問題じゃないっっ!

「沙都ぉー」

すがるような目で沙都を見つめる。

そして沙都はやさしく微笑みかえしてくれた。

「あすか、この服をずっと大切にしまっていたのはどうして?」

「え・・」

沙都が私に問いかける。まっすぐに私を見ながら・・。

「そ・・それは・・いつか出会ったらちゃんとお礼を言って返すつもりで・・」

沙都は私から目をそらさない。

「じゃあ、そうしたらいいじゃない?助けてくれた人に会ってお礼を言ってその服をかえしてあげたら・・」

「・・あ・・!」

沙都はまたにっこりとやさしく微笑む。

そう、わたしはずっと会いたかった。

私を救ってくれた恩人に・・。

会ってお礼が言いたかった。そしてこの大切にしまっていた服をかえしてありがとうって・・言いたかった。

「じゃ、アンタは早く制服を着替えて、それからその服を持っていく準備をするっ!」

「はいっ!」

沙都のひと言で私はだいぶと吹っ切れた。

急いで学校へ行く準備をする。

「よしっ、じゃあ学校行くよっ、あすかっ」

沙都は気合いを入れて立ち上がった。

「うんっ」

私も気合いを入れ直した。

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