愛いっぱいCHU
「へー?」

えー?誰だろ・・?

私はなんとも情けない声と顔で私を呼ぶ声がした方を向いた。

「せっ、先生!?」

うわっ、私ってばなんて声と顔で振り返ったんだろう!!

もう・・やだぁ・・。

もうフラフラだよ、こりゃ・・。

「おいっ、あすかっ、しっかり歩け!」

かなりの千鳥足の私を抱えるように先生は手を伸ばした。

「だいたいお前・・なんでこんな時間まで制服着てウロついてんだ。今日は午前中までだろ?」

・・・そうなんだけどね・・。

ホント私いろいろあってね・・先生・・。はぁー。

とりあえずこの数日間の私のがんばりと今日一日のエピソードを端折りながら話した。

もう、話すだけでも疲れる・・。

それ聞いてる先生の顔ですら疲れきってる。

疲れ顔で歩く先生と生徒ってどうよ!?

暗いっ、暗すぎるっ。

「お前ねー・・限度ってもんがあんだろーが・・」

ごもっとも・・。

なんにも言い返せないよ、ホント。

だって私も同じこと思ってるし。

「だけど・・」

先生はポツポツ二人で歩きながらも私の顔を見ながら話しだす。

「よくがんばったよ、正直お前がここまでやるとは思わなかった」

「先生・・」

私も先生の顔を見つめる。





< 121 / 226 >

この作品をシェア

pagetop