愛いっぱいCHU
「まぁ、平均は平均だからな・・・」

「・・センセ?」

私はその後に続く言葉をドキドキしながら待っていた。

「よし、これからも入室を許可してやる」

上目線な言い方に対抗して

「じゃあ、これからもここに通ってあげるっ」

と、いいながら先生にダイブするように抱きついた。



あぁ・・ホントによかった・・。

この化学準備室に入れないなんて3年に進級したとたん卒業までどん底だよ・・。

今回の学年末テストの件・・もしかしたら受験のときくらいがんばったかもしれない・・。



先生は抱きついている私を片手で支えながらもう一方の手でさっき渡した私の成績表を改めて見る。



「それにしても・・化学が赤点って・・理解できない・・」


げ、まだ言ってる・・。

私は恐る恐る顔を上げて先生を見た。



ちょっ、本気で呆れた顔してるし!




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