愛いっぱいCHU
「だいぶ濡れたな・・。沙都の着替え持ってくるからお前シャワー浴びろ」

「え・・!」

そ、そんな・・!

「い、いいよっ、私もう帰るし!」

私は慌てて玄関から外へ出ようとした。


「いいから!!ムリヤリ脱がすぞ!!」

先生は半ば怒りながら私の腕を強くつかんだ。

そんな先生に逆らえるはずもなく・・私は黙ってうなずいた。







とりあえず冷えた体をシャワーのお湯で温める・・。

私は顔からシャワーのお湯を浴びた。

なんだかなにも考えられない・・。

何も考えたくはないけど・・やっぱり不安だけが私の心に残っている。



先生もだいぶ濡れてしまっていたからきっとシャワー待ってるだろうな・・。

そんなことを思いながら急いで浴室をでた。

脱衣所には沙都の着替えが用意されていた。

私よりも背の高い沙都の服を着ると明らかに服の丈が違うことに少し笑えた。

髪の毛をタオルで乾かしながら久住家の2階へ上がる。

雰囲気的には今この家には私と先生以外誰もいないみたいだ。

先生の部屋に近づくにつれドキドキが増していく・・。

どうしよう・・。

どんな顔して先生のこと見たらいいんだろう・・。


そんなことを思いながら先生の部屋についた。

私は部屋の扉をノックする。

「はい」

中から先生の声がした。

私は扉を開けて部屋に入る。

どんな顔をしていいのかわからなかった私はうつむいたままだった。
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