愛いっぱいCHU
確かに言った・・。

忘れていたわけじゃなかったけど・・まさか先生が覚えていてくれたなんて・・。

そして本気にしてくれていたことにびっくりした。

もちろん私は大まじめに言った発言だったけど・・・。


「で・・でも私・・合格したらお嫁さんにして・・って・・」

だって私まだ先生になんにも報告してないよ?


「あぁ!?お前が俺とあんな約束取り付けといて落ちるワケがねーだろーが・・」

先生が私のことを見下しながら、さも偉そうにそう言いきった。


「それとも何か?落ちたってーのか?」


「ううん・・・ううん・・!受かったよ・・!一発合格だよ!!」

私、この合格の報告を早く先生に言いたかった・・。

ちゃんと目を見て頑張った私を見てもらいたかった。


「じゃあ問題ねーじゃねーか。それはお前のモンだ。大事にしろよ」

先生は私が握りしめていた婚姻届を指差してイタズラっぽい目をしながら言った。



「・・先生!!」

私は胸がいっぱいになり思わずぎゅって抱きついてしまった。


しばらく存在を忘れていた周りのギャラリーたちがどよめきだした。



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