愛いっぱいCHU
先生は進めていた足をぴたっと止めて私の目を真剣に見つめた。


「・・・お前のことが好きだよ、あすか・・」


・・・私・・ずっとこの言葉が聞きたかった。

涙を出すのも忘れるくらいうれしさと感動に呆然と立ち尽くす。


「お前のことが好きだからお前を嫁にもらいにいく」

先生のこの自信満々のセリフに少し笑ってしまった。

「やだ・・先生ってば・・まだ結婚のお許しもらってないよ?」

だって今から私の両親に挨拶に行くんだもんね。


「じゃあお前は反対されたらあきらめるのか?」


「え・・・」


「お前はこの俺との結婚をあきらめきれるのか?」

な・・なに!?このオレ様ぶりはっっ!!


・・・・でも・・くやしいけど・・。


「・・・あきらめない・・!絶対結婚するっ」


「よく言った、いくぞ」

先生は私の頭をポンっとたたいてまた歩き始めた。



「ねぇ、先生・・どうして目立つのに学校の校門の前で立ってたの?」

素朴な疑問をぶつけてみた。

「あぁ・・あれは・・その・・」

なんだかハッキリしないかんじだなぁーー。

「ねぇっ、どうして!?」

「ーーーーー・・・!!・・お前が卒業するとこみたかったからだよ!!・・・ワリーかよ・・くそっ・・」


先生はまたもやうつむいたまま耳まで真っ赤にして冷や汗をかいていた。
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