愛いっぱいCHU
片想いの清算
「・・沙都・・私、もういい」

「なにがよ・・・」

沙都は私のベッドの隣でリンゴの皮をむきながら聞いた。

「先生とは・・別れる」

「・・・何言ってんの・・アンタ」

「別れるっていっても私が一方的につきあってもらってるだけだけど」

「アンタおかしいよ?なにがあったの?さっきお兄と二人のとき」

・・・・私・・決心したわ。

「これ以上そばにいたら嫌われちゃう・・それは絶対に嫌なの・・」

そうなの・・・嫌われちゃったら・・

「嫌われるくらいならこの世からいなくなっちゃった方がマシよ」

「・・・あすか」

先生は陽子さんが・・・陽子さんしかみてない・・・。







「陽子」

「和・・志?・・めずらしいね。迎えにくるなんて」

「あすかを刺したか?」

「・・・」

「あすかには関係ないだろ、あいつはなにもしてない。関係ないやつ巻き込むのはやめろ」

「・・・関係ないですって・・・?あの子のせいで和志が・・・遠くなってる・・」

「陽子・・・彩の・・・」

「・・・・」

「陽子・・・」

「あの子はダメ・・和志は確実にあの子に気持ちが向いていってる」

「なっ・・アイツは俺の教え子だっ」

「そうよっ、だから刺したのよ。あの子が憎い。私がこんなに・・・。和志の心を動かしてしまうあの子が憎い」







「あすか・・・お兄のことあんなに好きだったじゃない」

「そうよ、もう先生の顔みれないよ・・学校でも・・・」

先生にあいたい・・先生が好き・・でも・・顔見ちゃったらまた前よりずっと好きになっちゃう・・。

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