愛いっぱいCHU
「な・・直哉・・」

闇・・真っ暗・・。

なんなの・・一体・・確かに直哉・・。

その目線の先には電柱で隠れていかにも私たちを待っていたかのような登場の仕方だ。

胸に込み上げるものが・・だんだん熱くなる・・。

気持ちが・・出そう・・。

吐き気がしそう・・。

『俺が楽しいことをすると、お前が勝手に苦しむ』

・・・楽しんで・・る!?

私の今のこの状況でどんな顔をするのか・・。

直哉は・・楽しんでる・・。

「な・・んの用なの・・?直哉・・」

私は一歩下がっておそるおそる聞いてみた。

どんな用でも絶対よくないことだ。

そう思うと用事を聞いたことを少し後悔していた。

見ているだけで震えが止まらない。

見た目は全然なのに、中身を知っているだけに変な威圧感を感じる。

そう・・直哉を少しでも知っている人間はどんなに体格が良くて、喧嘩に強い人でも、決して彼には逆らわない・・。

むしろそんな直哉の傍にいたいと願い出るくらいだった。

・・・彼は・・そういう存在・・。

「何の用・・って?決まってるじゃん」

直哉は口の端に少し笑みを浮かべて言った。

怖い・・。

「あすか、もちろんお前のことをここにいる人にもっと知ってもらいたくてね」

・・どーゆう・・

「沙都も知らない中学時代のこと」

な・・・この人・・

「どうゆうこと?あすか」
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