愛いっぱいCHU
数分前までは幸せな気分で・・・いっぱいの希望で・・

それが・・

そんなのいやーーー。

その思いと同時に私の口を塞いでいた手を思いっきり噛んだ。

「ってーーー!!」

口が自由になった。

「たすけてーーーっ、だれかーーーっ」

私は出せるだけの大声・・ほとんどが金切り声だったけど全力で出した。

「フザケやがって!」

大声を出した私はまた殴られた。

そんなとき私に一点の希望の光が射した。

「誰だ!?なにやってる!?」

ここにいる人たちじゃない・・別の人の声がした。

「やべっ、人だ、逃げるぞっ」

私をレイプしようとしてた人たちはあっさりと逃げていった。

「いやぁーーー」

思わず叫んだ。いや、叫ばずにはいられなかった。

「オイ、大丈夫なのか?」

「は・・はい・・」

道が暗すぎて助けてくれた人の顔も確認できなかった。

「あ・・ありがとうございました・・」

「こんな夜に人通り少ねートコ歩いてんじゃねーよ」

「ごっ、ごめんな・・・わーーーーんっ」

「オ・・オイ」

私はこの人の叱る声に安心して見知らぬ人の胸の中で泣いてしまった。

顔すらも見えない暗闇で私を助けてくれた人・・。

「とにかくさっさと帰れ」

私が泣いているのを見た困ったようにそう言った。

「は・・はい」

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