センセイと一緒 ~feel.Black~
「……悪い、遅れた。待ったか?」
「い、いえ。私も今来たばかりです」
と言いかけた鈴菜だったが。
その唇を柊史の指がそっと押さえた。
驚く鈴菜の耳元に顔を近づけ、柊史はそっと囁く。
「……おい、なんだその話し方は」
「……っ」
「敬語だと不自然だろ? 今日は敬語は使うな。あと、先生とも呼ぶな。わかったな?」
「……う、うん」
頷く鈴菜の耳元で、柊史はくすりと笑った。
……至近距離にある漆黒の瞳。