センセイと一緒 ~feel.Black~
怒りと切なさに満ちた柊史の瞳。
鈴菜を食らい尽くそうとする……色を帯びた、獣の瞳。
鈴菜は呆然と目を見開いた。
……本能が危険だと告げる。
この先に進んでしまったら、きっともう戻ることはできない。
もし進んでしまったら……
心も体も……何もかもを、柊史に囚われてしまう。
そう思うのに……
柊史の目を見ると躰が動かなくなる。
硬直する鈴菜を、柊史はうっすらと笑って見下ろした。
「……大学に行ったら、新しい男でも見つけるつもりだったか?」
「……っ?」
「オレを忘れて、新しい環境で新しい恋、か?」
柊史は唇を歪ませ、笑いながら言う。
――――その瞳によぎる、狂気に似た感情。
凄艶な瞳。
まるで蜘蛛の糸に絡め取られていくように……
なすすべもなく魅了されていく。