センセイと一緒 ~feel.Black~




「柊ちゃんは自炊はしないの?」

「するように見えるか? オレが」

「……ううん、全然」


鈴菜は首を振り、言った。

――――見ると。

キッチンにはグラスやマグカップ、そして食器が少々置かれているが、調理器具の類はほとんど見えない。

異様に綺麗すぎるキッチンだ。

恐らく自炊はしないのだろう。

柊史らしいと言えばらしい気がする。

料理する柊史など想像がつかない。


二人は少しリビングで話した後、身支度をしてマンションを出た。



< 141 / 225 >

この作品をシェア

pagetop