センセイと一緒 ~feel.Black~
「柊ちゃんは自炊はしないの?」
「するように見えるか? オレが」
「……ううん、全然」
鈴菜は首を振り、言った。
――――見ると。
キッチンにはグラスやマグカップ、そして食器が少々置かれているが、調理器具の類はほとんど見えない。
異様に綺麗すぎるキッチンだ。
恐らく自炊はしないのだろう。
柊史らしいと言えばらしい気がする。
料理する柊史など想像がつかない。
二人は少しリビングで話した後、身支度をしてマンションを出た。