センセイと一緒 ~feel.Black~




弘子は突然叫ぶように言い、柊史をキッと見た。

その目尻にはうっすらと涙が滲んでいる。


「いいわ。私が、柊史の目を覚まさせてあげるから」


言い、弘子は踵を返した。

カツカツとヒールの音を立てて、ドアの方へと歩いていく。


「おい、弘子!?」

「……」


柊史の声に振り返ることなく。

弘子はそのまま、理科準備室を出ていった……。



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