センセイと一緒 ~feel.Black~



それから……

どうやって家に帰ったのか、よく覚えていない。

気が付いたときには2時間ほどが経過していた。

慌てて店を出て、タクシーに乗って……


「……」


自室のベッドの上で。

鈴菜は両手で顔を覆い、蹲っていた。

――――うかつだった。

相手は先生だと思って油断していた部分もあった。

まさかあんなことになるなんて……。


『柊史と別れなさい。もし別れないようなら、この写真を校門の前にバラ撒くわよ?』


弘子の言葉が何度も脳裏によぎる。

……あの写真を撒かれたら、自分は……

考えると背筋がぞっとする。

最悪、退学処分になるかもしれない。


けれど……

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