センセイと一緒 ~feel.Black~




鈴菜はさーっと青ざめた。

……聞いてなかった。

そんな鈴菜の視線の先で、柊史は呆れたようにため息をついた。


「オレの授業で上の空とはな。なかなかいい根性してんじゃねぇか?」


うっすらと笑い、柊史は鈴菜を見る。

その眼鏡の奥の鋭い瞳。

――――まずい。

と思ったが既に遅し。

柊史はもう一度物差しで鈴菜を指し、言った。


「放課後、この小テストを持って理科準備室に来い。いいな?」

「……ハイ……」




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