センセイと一緒 ~feel.Black~
「……何があった、鈴?」
「……」
「お前は何でも顔に出る。お前の様子がおかしいことぐらい、すぐにわかる」
「……っ」
「話せ、鈴」
眼鏡の奥の黒い瞳がじっと鈴菜を見つめる。
……吸い込まれそうなその瞳。
鈴菜はぐっと唇を噛みしめ、柊史を見つめた。
まだ、弘子の件をどうすればいいのかわからない。
『柊史と別れなさい。もし別れないようなら、この写真を校門の前にバラ撒くわよ?』
『もちろんこのことを、柊史に言うのもダメよ? わかったわね?』
……言えない。
今はまだ、正常な判断ができる状態ではない。
せめてセンターが終わってからでないと……
鈴菜は柊史の目から顔を背け、できるだけ冷静な口調で言った。