センセイと一緒 ~feel.Black~
1月下旬。
鈴菜は進路指導室で、センター試験の成績表を前に柊史と前期出願について話し合っていた。
「センターはまずまず、だな。この成績だと、B判定レベルか?」
「……」
鈴菜はセンターの成績表をじっと見つめた。
勉強の成果はそれなりに出たが、A判定を貰えるレベルには達しなかった。
けれどここまで来たら、もう志望校を変えたくはない。
「前期はK大学の人文で、後期はS大学の人文。……これでいいか?」
「はい」
鈴菜はこくりと頷いた。
もう迷っても仕方がない。
これまでの努力をなんとか形にしたい。
そんな鈴菜に、柊史は目を細めて微笑した。