センセイと一緒 ~feel.Black~
「ところでお前。来月の勉強合宿はどうする?」
「一応、参加する予定です」
桜羽南学園では、毎年夏休みに勉強合宿を実施している。
1年や2年の場合は参加者が学年の半分ほどだが、3年になると参加率は9割となる。
ちなみに場所はここから車で一時間ほどの山中の研修施設で、バスも電車も通っておらず、生徒達は強制的にカンヅメにされる。
「わかった。オレからは以上だ。他に何かあるか?」
柊史の言葉に、鈴菜は言葉をつぐんだ。
……尚哉とのことが頭をよぎる。
あれから部活も終わってしまったため、尚哉と二人では会っていない。
会っても何をどう話せばいいのか、まだわからないが……。
尚哉は何も言ってこないが、尚哉が柊史とのことを知っているというのが気にかかる。
念のため、柊史にも話しておいた方がいいのだろうか?