センセイと一緒 ~feel.Black~
鈴菜は首を傾げた。
……プロミス、つまり約束の指輪。
柊史は鈴菜の髪に指をからませ、撫でながら言う。
その右手にも、同じ指輪が輝いている。
「いつか、……そう遠くない将来、オレはお前にプロポーズする」
「……っ、柊ちゃん……」
「オレがプロポーズするまで、お前は誰のプロポーズも受けるな。これは、その約束の指輪だ」
――――プロポーズの、予約。
鈴菜の心臓がバクバクと動き始めた。
……なんだか夢のようだ。
とても……嬉しい。
「あと、この指輪は絶対に外すなよ? ……これを外すときは、オレがお前の指に結婚指輪を嵌める時だ」
柊史はじっと鈴菜の目を見つめ、言う。
……その、強引さも……
鈴菜を見つめる美しい黒い瞳も、鈴菜を愛する心も……
柊史の全てが、鈴菜を惹きつけてやまない。