センセイと一緒 ~feel.Black~
鈴菜は慌てて視線をノートに戻した。
……なんだろう。
昔は格好いいなと思っても、こんなにドキドキすることはなかった。
鈴菜は胸のドキドキから意識をそらすように、柊史の文字をじっと見つめた。
「……となる。わかったか?」
「はい……」
鈴菜はぺこりと頭を下げ、自分の席に戻った。
……どうしてしまったんだろう、自分は。
と、隣の席に座っていた和泉が意味ありげにふふーんと笑った。
席に座った鈴菜の耳元に、こそっと囁く。
「……カオ真っ赤だよ、鈴?」
「……っ」
「なに話してたんだか。……生物? それとも違うお勉強?」
「な、何言ってんの、和泉っ……」
鈴菜は小声で和泉に言う。
和泉はニヤリと笑い、鈴菜の耳元で囁いた。