センセイと一緒 ~feel.Black~
「……」
けれど。
柊史に言うとなると……あのことも言わなければならない。
うまくあのことを隠して、要点だけ言えればいいのだが……
まだうまく説明できる自信がない。
まずは和泉に相談してみた方がいいかもしれない。
黙り込んだ鈴菜を、柊史の黒い瞳が怪訝そうに見下ろす。
「どうした?」
「……あ、いえ、何でもないです」
鈴菜は慌てて言い、ぺこりと一礼して進路指導室を出た。
その背を柊史は眉を顰めて見つめていた。