センセイと一緒 ~feel.Black~
昼休み。
夏の眩しい日差しの下、鈴菜は和泉とともに中庭で弁当を広げていた。
さすがにこの時期になると外で食べるには多少暑い。
汗を拭き、ペットボトルのほうじ茶を飲む鈴菜に和泉が横から箸を伸ばす。
「ウインナーおいしそっ。もーらい!」
「あっ、和泉っ!」
という叫びも空しく。
ウインナーは和泉の口に放り込まれていった。
むぅと眉根を寄せる鈴菜の弁当箱に、和泉はぽんと自分の弁当箱から小龍包を置く。
「はい、鈴。物々交換ね」
「……」
というかなぜ小龍包が入っているのか?
それにウインナーと小龍包では等価ではないような気もする。
まじまじと小龍包を見つめる鈴菜に、和泉はくすりと笑った。