センセイと一緒 ~feel.Black~



こんなことなら……いっそ知らない方がよかった。

そう思ってしまう。


「それにね。……柊史は教師という仕事を愛してる。教え子と本気で恋愛なんて、そんなリスク、侵すはずがないわ」

「……」

「だから、柊史とは割り切って付き合った方がいいわ。この高校にいる間だけの、ひと時の恋としてね。……これは私からのアドバイスよ?」


言い、弘子はぽんと鈴菜の肩を叩いて踵を返した。

その豊満な躰を揺らし、廊下の方へと歩き去っていく。

鈴菜は滲む視界で弘子の背をじっと見つめていた。



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