センセイと一緒 ~feel.Black~
昼休み。
鈴菜はぼうっとした頭で弁当をつついていた。
昨日も深夜まで勉強したため、睡眠不足だ。
青白い顔の鈴菜を、同じように弁当を広げた和泉が横から心配そうに覗き込む。
「……ちょっと、鈴。顔色悪いよ?」
「……そうかな?」
鈴菜は小声で言い、パックのほうじ茶を飲んだ。
……なんだか食欲がない。
和泉は眉根を寄せ、鈴菜の顔を見た。
「鈴、さぁ……」
「?」
「勉強に集中するようになったのはいいんだけどさ、……なんというか……」
和泉はそこで一旦言葉を止め、鈴菜の瞳をじっと見据えた。
……美しい切れ長の瞳。
柊史の瞳と少し似ている、その二重の瞳……。