センセイと一緒 ~feel.Black~
「何かさ、無理してない? 兄貴の期待に応えたいって思ってるのかもしれないけど、無理して勉強しても……」
「ううん、無理はしてないよ」
和泉の言葉に、鈴菜は軽く首を振った。
無理して勉強しているわけではない。
むしろ勉強していた方が気分が落ち着くというか……。
そんな鈴菜に、和泉ははぁと息をついた。
「鈴は昔から頑固なところがあるからね。……でもホントに、無理するんじゃないよ?」
「うん。……ごめんね和泉、心配かけて」
鈴菜は少し笑い、和泉を見た。
和泉はしばし心配そうに鈴菜を見つめた後、弁当に視線を戻した。