センセイと一緒 ~feel.Black~
鈴菜は柊史に続いてAブースに入った。
ここでこうして柊史と面談するのも、もう何回目だろう。
柊史が担任になってから1年半。
柊史は鈴菜の進路について的確にアドバイスし導いてくれた。
『柊史は教師という仕事を愛してる』
弘子の言葉が脳裏に蘇る。
……きっとそうなのだろう。
外見は一見教師には見えないが、柊史は教師としては高い素質を持っていると思う。
昔から生物が好きで、いろいろなことを鈴菜に教えてくれた柊史。
きっとこの仕事を愛しているのだろう。
だから……
『教え子と本気で恋愛なんて、そんなリスク、侵すはずがないわ』
鈴菜はぐっと唇を噛みしめた。
……多分、そうなのだろう。
鈴菜も柊史にそんなリスクを冒してほしくはない。
柊史の人生を滅茶苦茶にするようなことは鈴菜も望んではいない。
きっとそれは柊史も同じだろう。