センセイと一緒 ~feel.Black~
4.永遠という言葉
<side.柊史>
進路指導室を出た後。
柊史は理科準備室へと向かった。
既に中間試験のシーズンに入っており、これからしばらく生物部は休みとなる。
と、理科準備室の前まで来たとき。
「遅かったわね、柊史?」
理科準備室の前に弘子が立っていることに気付き、柊史は眉根を寄せた。
そんな柊史に、弘子はくすりと笑って近寄る。
「今日はこの後、何も用は……」
「前にも言っただろう。もう、ここには来るな」
柊史は低い声で言い、じっと弘子を見据えた。
弘子は眉を上げ、上目使いで柊史の顔を覗き込む。
「……珍しいわね。あなたがそこまで言うなんて」
弘子は楽しげにくすくすと笑う。
柊史は無表情で弘子の顔を見下ろした。