センセイと一緒 ~feel.Black~




鈴菜がこの学校にいる間は教師として接しようと決めたのは自分だ。

鈴菜が無事に大学に受かり、この手で送り出すまで……

鈴菜にはキス以上のことはしない。

――――というより、してはならない。

教師として、担任として……

鈴菜を守り導かなければならない。


けれど。

軋む理性が、悲鳴を上げる。

ふいに気を抜くと、感情に支配されそうになる。

……さっきのように。


超えてはならない、最後の一線。

そこを超えてしまったらもう戻れない。

けれど心の中ではそれを切望している自分がいる。


『どうせいつもの抓み食いでしょ?』


弘子の言葉を思い出し、柊史は自嘲するように笑った。

――――鈴菜はこれまでの女とは違う。

というより比べることなどできはしない。


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