センセイと一緒 ~feel.Black~
3.嫉妬
翌週の月曜の午後。
鈴菜は生物の授業を受けていた。
この時期になるとこれまでの復習が主となる。
ノートにペンを走らせる鈴菜の視線の先で、柊史がばさっと教壇に紙の束を置く。
「小テストを返却するぞ」
言い、柊史は一人ずつ名前を読み上げる。
生徒達は名前を呼ばれた順に、テスト用紙を受け取りに教壇に歩み寄る。
鈴菜もテスト用紙を受け取り、席に戻った。
成績は……
100点中、85点。
まあまあというところだろうか。
……と。
そのテスト用紙の隅に何かが書いてあることに気付き、鈴菜は眉を上げた。
『理科準備室 16:00』
どうやら柊史が書いたらしい。
この時間にここに来い、ということなのだろうか。
「……」
なんだか顔が赤くなる。
鈴菜はドキドキする胸を押さえ、ノートに意識を戻した。