センセイと一緒 ~feel.Black~
「いや、絶対に会わない方がいいって! あいつに会うぐらいならジェイソンに追いかけられる方がまだマシだよ」
「……はぁ」
「あたしも従兄弟じゃなければ一生近づきたくないんだけどなぁ。でも今度、新居に呼ばれててさ。 結婚して少しは丸くなってるといいんだけどなー……」
一体どんな人なのだろうか。
というかそもそも人間なんだろうか。
と首を傾げる鈴菜に、和泉は肩をすくめた。
「ハイ、あいつの話はおしまい! ……なんだか呪われそうな気がするんだよね、あいつの話してると……」
「……」
「でさ、鈴。鈴は来月の校外模試、受けるの?」
「あ、うん。そのつもり」
鈴菜の言葉に、和泉はにこりと笑った。
「そっか。あたしも受けるから、じゃあ一緒に勉強しようか?」
「うん!」
鈴菜と和泉は踵を返し、教室へと戻った。