センセイと一緒 ~feel.Black~
夜。
鈴菜は自分の机で問題集に向かっていた。
ストップウォッチで時間を計りながら問題を解いていく。
試験での時間配分や、解いていく順序に慣れておくのも大切だ。
……と。
ピピピ、という音とともに携帯が鳴った。
どうやらメールが来たらしい。
『勉強は順調か?』
柊史だ。
短いメールだが、柊史は毎晩メールをくれる。
鈴菜は手早くメールを打った。
明日、生物のことで教えて欲しいことがある、と返信するとすぐに柊史から返事が返ってきた。
『了解。あまり根つめすぎるな。おやすみ』
鈴菜を気遣うメール。
鈴菜はじわりと胸の奥が熱くなるのを感じた。
メールを貰うだけで、頑張ろうという気になれる。