センセイと一緒 ~feel.Black~




「……」


わからない。

でも……。


今、自分は柊史に恋をしている。

メールを一本くれるだけで……

自分のことを気にかけてくれるだけで……

それだけで、十分嬉しい。

このドキドキは、ときめきは、きっと一生忘れないだろう。


でも、もし叶うのなら……

一度でいいから、二人だけでどこかに行きたい。

学校ではなく、学校の外で……恋人同士だったと思えるような想い出が欲しい。


一度でいいから。


――――どんどん自分は我儘になっていく。

鈴菜はパタンと携帯を閉じ、息をついた。




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