センセイと一緒 ~feel.Black~
四章
1.お願い
12月。
鈴菜は送られてきたセンター試験の受験票を確認していた。
受験日は1/15、受験会場はK大の法学部構内らしい。
一通り確認した後、鈴菜は受験票を机の引き出しにしまった。
「……」
12月。
この高校にいれるのも、あと4か月だ。
3月はほとんど登校しないことを考えると、実質3か月かもしれない。
タイムリミットはもう近い。
一度でいいから学校の外で会いたい。
想い出が、欲しい……。
来月はセンター試験なのに、こんなことを考えているなんて……
受験生失格だ。
けれど……。
一度、柊史に言ってみようか。
ダメだと言われたら諦めがつく。
鈴菜は決心し、問題集を机の上に開いた。