センセイと一緒 ~feel.Black~
「……で、何だ? オレに用があって来たのか?」
「はい、……えっと……その……」
言い淀む鈴菜を、柊史は前髪をかき上げ、見つめる。
――――その、大人びた色っぽい視線。
何度見ても胸がドキドキする。
鈴菜はぐっと手を拳に握りしめ、意を決して言った。
「お願いがあって……」
「……お願い? オレにか?」
「はい。……今度、学校じゃなくて、外で会いたいな、って……」
「……」
「一度でいいから。……その……」
と必死な表情で言った鈴菜に。
柊史は向き直り、その眼鏡の奥の漆黒の瞳をすっと細めた。