センセイと一緒 ~feel.White~
驚き声を上げる鈴菜に、姉は首を振りながら言う。
……これまでにない険しい表情。
姉がこんな表情を鈴菜に見せることはめったにない。
姉は本気で言っているのだ。
「なんでも。……あんな奴に、大事な妹をやるわけにはいかないわ」
にべもない言葉。
鈴菜は愕然と姉を見つめていた。
……姉の言葉が信じられない。
そんな鈴菜に顔を近づけ、姉は言い含めるように言う。
「それに、あいつは教師であんたは生徒でしょ? そもそも許される関係じゃないわ」
「……っ」
「いい? ……すぐに別れるのよ。今はあたしの胸に留めておいてあげる。でももし別れないようなら、お父さんとお母さんに言うから。いいわね!?」
姉は言い、踵を返して部屋を出て行った。
鈴菜はなすすべもなく、呆然と携帯を握りしめていた。