センセイと一緒 ~feel.White~

2.絶対に離さない




翌日の昼休み。

鈴菜はフラフラする頭で、別棟の廊下を歩いていた。

……昨日、あれから一睡もできなかった。

なぜ姉はあんなことを言ったのか。

考えても考えても、わからない。


教師と生徒だから、ということ以上に……

何か理由があるような気がする。

いつもどちらかというと楽天的でのほほんとしている姉があそこまで言うのは、よほどのことだ。


『別れないようなら、お父さんとお母さんに言うから』


もし、親にばれたら……

絶対に反対されるだろう。

尚哉は鈴菜の担任だ。

普通に考えて許すはずがない。

尚哉の立場を考えても……

親にばれるのだけは、避けなければならない。


けれど……。


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