センセイと一緒 ~feel.White~
11月中旬。
鈴菜は自室で、カリカリとノートにペンを走らせていた。
センターを受けることになったので、勉強する教科や範囲が少し増えた。
その分、勉強時間を増やさなければならない。
「……」
あれから。
鈴菜と尚哉は神社では会っていない。
姉が感づいている手前、土曜日に家を抜け辛くなったからだ。
そして鈴菜と姉の間には、ぎくしゃくした空気が漂っている。
こんなことは、これまでになかったことだ。
……と。
バタン、とドアが開く音がし、姉が部屋に入ってきた。
「……ちょっと鈴菜、いい?」
姉の声に、鈴菜は椅子から立ち上がった。
姉はコートを脱ぎながら、鈴菜に話しかける。