センセイと一緒 ~feel.White~




『おれは何があっても、誰に邪魔されても、君を離さないよ。別れるなんてありえない』

……尚哉の言葉。

そしてそれを嬉しいと、心から思っている自分がいる。


――――尚哉が、好きだ。


鈴菜はその想いに押されるように、口を開いた。


「でも私、先生が好きなの! 私はっ……」

「鈴菜!」

「私は……私はっ……」


もう、どうすればいいのかわからない。

鈴菜は椅子から立ち上がり、ダイニングを飛び出した。

そのまま廊下を抜け、玄関へと向かう。


「どこに行くの、鈴菜!?」

「……いい、放っておけ。少し頭を冷やさせた方がいい」


背中に母と父の声が聞こえる。

鈴菜は靴を履き、衝動のまま家を飛び出した。




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