センセイと一緒 ~feel.White~
「……っ」
尚哉は鈴菜の体を抱き寄せ、かき抱いた。
氷のように冷えた鈴菜の頬に、自分の頬を寄せる。
……こんなに冷えた体で……
鈴菜は自分に会うためだけに、ここまで……。
胸の底から想いが突き上がる。
……もう、離したくない。
衝動に駆られるまま、尚哉は鈴菜を抱き上げた。
そのまま、本殿の方へと向かう。
……例えどんな未来が訪れようとも、後悔はしない。
……鈴菜がいれば、それだけでいい。
尚哉は鈴菜を抱きながら、参道を歩いていった。
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